蔵干の理解は命式の身強身弱の判断に影響するのでとても重要なので、蔵干についてまとめていきます。今回は方合(方三位)です。
蔵干を理解せず、十二運星を用いて鑑定をしてしまうと身強身弱の判断を間違います。身強身弱を間違うと用神の取り方が変わってしまうので、運勢を正しく判断できません。
下記のような鑑定は本質的ではないのでやめましょう。
- 「帝旺があるから身強」
- 「身強だからこんな性格!」
- 「十二運の合計数が9以下だから身弱」
- 「身弱だからこんな性格!」
エンタメとして占いを楽しむなら良いと思いますが、学問として学び始めた方は迷走してしまいます。
十二支の蔵干を理解することで、今後の鑑定でも適切な身弱・身強の判断に繋がります。
- 十二支の蔵干について
- 方合の結びつきについて
十二支の五行
子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥の十二支も五行に分けられ、季節や方角を示します。
辰未戌丑は土質の動物ですが、上記のように4つにグループ分けすることができます。
辰と丑は後天運で巡る天干によって通根する十干がコロコロ変わるので要注意です。
蔵干を理解しておくと、辰未戌丑は戊己の以外にも通根する場合があることや、三合会局で五行が変化する十二支があることを理解できます。
十二支が持つ蔵干とは?
蔵干とは、十二支が持つ2~3個の十干のことです。
字のごとく、蔵の中の十干です。
十二運星で身強身弱を判断するところは、蔵干にを全部見ません。
生まれた日時から蔵干を1個だけを採用して、通変星や十二運星を付けて鑑定するので、通根や月令、力量は完全に無視です。
蔵干、通根、月令について大して習わないのに何十万も払う教室は注意です。
蔵干表
蔵干は下記の図のように十二支にそれぞれ2~3個の十干が含まれています。
蔵干の中は適当に並んでいるわけではなく、余気は前月の正気の名残があるので、正気の十干が次の月の余気に来ていることが分かります。
9割の四柱推命の教室では、余気に生まれた人なら余気の蔵干、中気に生まれたなら中気の蔵干を使い、通変星と十二運星を付けます。
何度も言いますが、蔵干を1個取り出して、通変星と十二運星をつけても命式の力量を判断していなければ、本質的な鑑定ができません。
三柱推命が主流ですが、三柱だけでは力量はわかりません。
時柱もみて、蔵干もすべて見てやっと半分くらいの鑑定ができるので、四柱推命は奥が深いです。
方合(方三位)について
下記のように十二支が揃うと、方合や方三位と言って、五行の力が強まります。
- 寅卯辰 木質が強まる(東方合)
- 巳午未 火質が強まる(南方合)
- 申酉戌 金質が強まる(西方合)
- 亥子丑 水質が強まる(北方合)
下記の図で見ると、亥子丑は北側、寅卯辰は東側、巳午未は南側、申酉戌は西側にあるのでそれぞれ〇方合と呼ばれます。
ちなみに、半方合といって2つの組み合わせでも結びつきますが、四正(子卯午酉)が入っていないと半方合にはなりません。亥丑、寅辰、巳未、申戌では半方合と言えません。
下記の蔵干を見るとなぜ亥丑、寅辰、巳未、申戌が半方合にならないかが分かります。
東方合
- 寅卯辰は3つ揃うと東方合と言って木質の力量が強くなります。
- 卯を介すと寅卯、卯辰でも半方合となり辰は木質になります。
南方合
- 巳午未は3つ揃うと南方合と言って火質の力量が強くなります。
- 午を介すと巳午、午未でも半方合となり未は火質になります。
西方合
- 申酉戌は3つ揃うと西方合と言って金質の力量が強くなります。
- 酉を介すと申酉、酉戌でも半方合となり戌は金質になります。
北方合
- 亥子丑は3つ揃うと北方合と言って水質の力量が強くなります。
- 子を介すと亥子、子丑でも半方合となり丑は水質となります。
終わりに
引き続き蔵干についてまとめました。方合がどのように結び付くのかが理解できたかと思います。
結び付くと、五行が変化したり、力量が変わってくるので、命式の身強身弱の判断に影響します。しっかりと覚えたい内容です。