今日は宿命天中殺についてお伝えしていきます!
天中殺には後天運で回る運命天中殺と宿命の中に生まれながらに持つ宿命天中殺があります。
これまでは後天運で回る運命天中殺のお話が多かったので、今回は宿命の中に天中殺がある人はどんな生き方をしたらいいのかというのをお伝えしていきたいと思います。
- 宿命天中殺について知りたい
- 宿命天中殺を持っている
- 宿命天中殺の生き方を知りたい
宿命天中殺とは?
宿命天中殺は命式の中に天中殺を持っています。
- 生年中殺
- 生月中殺
- 生日中殺
宿命中殺が重なると互換中殺、二天中殺などと呼ばれます。
影響の度合いは、生月中殺>生年中殺>生日中殺です。生月中殺が一番影響度合いが強く、不自然な生き方が向くので、芸能人や著名人などに多いです。宿命中殺を持っている人は、そもそもが不自然なので、後天運で回る運命天中殺の影響を受けづらいとされています。
他にも日座中殺、日居中殺があります。このようにいくつか種類があるので、それぞれどんな影響があるか、各宿命天中殺ごとに見ていきましょう。
生年中殺
日干の庚午は戌亥天中殺グループです。この方は年柱に亥があるので、生年中殺となります。(戌亥どちらでも可)
生年中殺の現象
- 幼少期に父親or母親が他界
- 幼少期に両親が離婚
- 幼少期に親同士が別居
- 成人前に親元、故郷を離れる
- 親の力を得られない
年柱は幼少期にあたります。一番影響を与える存在は親になりますので、年柱が中殺されるということは、親との関係が不自然になると言えます。通常の親子関係を保てないので、通常の一般家庭とは違った形の家族関係となりがちです。
生年中殺を持つ方は、両親の力をまともに借りられず、若いときから寂しい思いをしがちです。親と自分はまるで別世界の人間のように感じるでしょう。
親の会社を継承しても上手く行きづらくなるので、親と同じ仕事をしたり、継承するのは避けた方が吉です。また遺産も相続しない方がいいでしょう。
親を頼らず、自分の意志力や精神力、人間性を高め努力し、自らの運を切り開くことが大切です。
生月中殺
戊午は子丑天中殺グループです。この方は月柱に子があるので生月中殺となります。(子丑どちらでも可)
生月中殺の現象
月柱は中年期であり、自分の心、先祖から続く家系、社会的足場などを表します。その部分が中殺されるので、社会的立場や家系的立場が不自然になります。中年期は人生の大半ですので、生月中殺を持つ方は、かなり人生に波乱があると言えます。
自分の心が不自然な状態なので、仕事も家系も自分の思い通りにならず、社会に背を向け、時代の流れに逆らい、その時代の常識などを無視して人生を歩む人が多いです。社会のはみ出し者や奇人変人と見られたりします。
波乱を起こしたくなければ、出世欲、名誉欲を出さず、自然体で勤務できるような平穏な職場に務めたり、社会貢献など、周りを第一に考えた生き方をすることができれば、何の不満も持たず自分に忠実に生きて行けます。
結婚はできないわけではありませんが、六親(両親、配偶者、子供、兄弟、祖父母)と縁がが薄くなりますので、結婚生活にあまり期待はしない方がいいでしょう。
女性だけが持つ場合は、旦那さんに生月中殺の現象が移行します。生月中殺のある人は、生月中殺の方と結婚するのが平穏な家庭を築くことができます。
生日中殺
生日中殺の場合は年干支の天中殺グループを見ます。丙寅は戌亥天中殺グループです。この方は日柱に亥があるので、生日中殺となります。(戌亥どちらでも可)
生日中殺の現象
年柱は両親、日柱は自分を表します。親(年柱)から見た自分自身(日柱)が中殺されているので、理解されません。自分では普通にしているつもりでも、親から見た自分はまるで別世界の奇人変人に映っているのです。
自分はどんなに普通を装っても、両親にとっては心配の種がつきない、手のかかる子となります。一緒に暮らすことが困難に感じられ、養子に出されたり、祖父母に預けられるという状況にもなりがちです。
結婚すると生日中殺の現象が強く現れますので、生日中殺を持つ人は、長男長女であっても直系の家系の後を継いではいけません。なるべく早く両親から離れ、両親に頼らない生き方をするようにすれば、スムーズな生活を送ることができるでしょう。
互換中殺
互換中殺は生日中殺と生年中殺の両方を命式に持つ方です。自分自身と両親の間が完全に不自然な状態です。
本人と両親の持つエネルギーが異質なので、考え方、人生観、行動パターンなど全てが全く違ってしまうことになります。お互いが助け合おうとしても真意が通じなかったり、理解しあおうとしても出来ない状態が生じます。
お互いのどちらかが悪いというのではなく、持ち合わせたエネルギーが違うので、親の教育が悪いとか、本人の性格が悪いとかの問題ではありません。
互換中殺を持つ人は、親や兄弟の助けを借りないで、自分一代で新しい家系を作りだして行くエネルギーの持ち主です。一代運のため、子供が出来たとしても子供が後を継ぐことはなく、自分一代で完結してしまうことになります。
後天的に回って来る天中殺に影響されませんし、一生を通じて受け身の姿勢を保つことで、人生の波乱を避けることができるのが特徴です。
もし、積極的に打って出て、一発勝負をかければ大成功を収めることも可能ですが、その場合は太く短い人生になります。
二天中殺
二天中殺は生年中殺と生月中殺の現象が両方と+αが現れることになります。二天中殺の方は親からも、家系や社会からもどこからも応援のエネルギーがもらえず、自分だけのエネルギーで孤軍奮闘の人生を歩むことになります。
なので、自分自身の求める世界が精神的な方向に進めざるを得なくなり、精神的世界へ進むことになるでしょう。基本的に無欲な人間が形成されやすく、上下関係や年齢の隔たりも作らず、宗教界などの精神世界で大成します。
ただ、子供運は悪く、男の子が生まれにくいです。もし生まれたとしても早くして自分の手元から離れてしまいます。なので後継者を強く求めない方がいいでしょう。
結婚をしないか、子供に恵まれない人生を歩んだ場合、宗教の世界で高位に昇る天命です。女の子には縁があり、女の子が生まれた場合、自分の次の代からは女系家族になって行くでしょう。
日座中殺
日座中殺は甲戌、乙亥の2つの干支です。日柱に出た場合のみ日座中殺で、月柱、年柱に出た場合は異常干支となります。
甲戌と乙亥は申酉天中殺のグループで、西方が欠落している状態なので、結果がまとまらないという傾向にあります。また、甲と乙は(東方)を表すので”未来(東方)と結果(西方)が不安定”といった状態になります。
仕事など何かを新たに始めるときは、自分で行っても良いのですが、終わりは不完全となってしまうので、そのあとは人にまとめるのを任せてしまうのが吉です。もし、まとめることが得意な場合は、体力が続かないなどの弊害が出るので、仕掛けは自分、まとめは他者と分業しましょう。もしくは完結しない職業に就くのが良いでしょう。
日座中殺の方は、恋愛(東方)結婚(西方)においても不安定になりがちです。特に女性は、結婚不可能な男性との交際が生まれやすくなります。精神的葛藤と波乱の後、平穏な普通の結婚生活に入るというパターンになりやすいです。逆に、何の波乱もなく平穏な家庭生活に入ると、結婚後に波乱の多い人生となりやすいです。
日座中殺の方は離婚しやすいので、基本的に不完全な状態が吉と言われています。事実婚など正式に籍は入れず、内縁関係に留めたり、子供を作らない状態にしておくと平穏な結婚生活を送れます。
子供との縁が薄い傾向にもあり、もし正式に結婚して、子供が生まれた場合、それまで仲が良かった夫婦は関係が悪くなってしまうことがあります。
日居中殺
日居中殺は甲辰、乙巳の2つの干支です。日居中殺は日柱に出た場合のみ対象です。月柱と年柱に出た場合は通常干支となります。
日居中殺の人は現実的な世界が苦手なので、幼少期に身についた習慣や思考法が、中年期や晩年期に至っても変化しないという特色が生まれてきます。
もし何か失敗をしても、改善することなく、何度も繰り返してしまう傾向にあります。だからと言って自分を卑下したり、反省をするということもなく、精神世界に逃げ込みます。
精神世界に身を置きますが、肉体の疲労にはかなり耐性があり、よく働きます。回りからは「働き者」「正直で真面目な人」として評価されます。
日居中殺の方は親の才能や家業を継ぐことなく、生まれた環境も関係なく、正反対な能力が身に付くため、別の世界で生きる傾向にあります。商家の家庭で育てば、学者や芸術家の世界へ進むようになったり、逆に学者の家庭に育てば商人として大成したりという状態が作り出されます。
結婚はできますが、年齢の差、職業の差、家柄の差など、大きな格差があると良好な結婚生活を送れます。もし同じような人家庭同士で結びつき、夫婦で共に商売などをすると、精神上の葛藤が生まれ、苦労の多い結婚生活になります。
芸能人だと、戸田恵梨香さんと松坂桃李さんが日居中殺同士です。同じ日居中殺の場合、影響は少ないかもしれませんが、今後の夫婦関係については分析し甲斐がありそうです。
おわりに
宿命天中殺についてまとめていきました。宿命天中殺を持っていると、色々葛藤があったり、生きづらかったりすることが多いようですね。
宿命中殺があるからといってネガティブになる必要はなく、様々な葛藤があることで学びを得られると考えることもできますし、宿命中殺を理解することで、人生の方向性を変えるきっかけになるかもしれません。
是非前向きに自分の命式を受け入れてみて下さい。