今回は前回に引き続き、命無正曜の方の生き方と対策をお伝えします。
命無正曜格の特徴についてわかったところで、どのように生きて行ったらいいかわからないかと思います。
命無正曜格の方は普通の鑑定だと当たらない事態が起きてしまうので、参考にして下さい。
- 紫微斗数について知りたい
- 命無正曜格の鑑定方法について知りたい
命無正曜格の鑑定方法
命無正曜格の決まり事のおさらいです。
- 遷移宮に主星が2つ入る
- 遷移宮の星の影響が特に顕著に現れる
- 隣宮(父母宮、兄弟宮)の影響が顕著に現れる
上記の内容は、命無正曜格以外の人でも、当てはまりますが、命無正曜格の人は主星がない分、特に周りからの影響を大きく受けます。
なので、命無正曜格の人は命宮を中心とした三方四正(財帛宮、遷移宮、官禄宮)にプラスして隣宮(父母宮、兄弟宮)も判断材料に含めて、その人の性質を組み立てる作業が必要になります。
命無正曜格の本質の判断
命宮
⇓
遷移宮
⇓
兄弟宮、父母宮
⇓
財帛宮、官禄宮
⇓
星が多い宮
ここで命無正曜格の人の基本的な5つの性質をおさらいします。
- 環境に影響されやすい
- 信じ込むと没頭する
- 選択肢に迷いやすい
- 第一印象が強い
- 人都の距離感が掴みにくい
命無正曜格の人の本質の判断はこの5つの性質+遷移宮の星となります。
例えば、紫微星と七殺星が遷移宮に入っていたとします。行動や性格は紫微星+七殺星となりますが、プラスα5つの性質も入ってくる形になります。
なので、付き合い始めは、行動力や決断力があって、しっかりしていそうな印象だったけど、深く付き合うとなんとなく迷いが多く、一貫性に欠けるような感じがします。
そんなところが第一印象とのギャップを感じさせるので、命無正曜格の人はつかみどころがない不思議な人に映ります。
他人からの影響の判断方法
命無正曜格は十四主星が命宮に入っていない人のことを言います。
副星も入らない空っぽの命無正曜格の人もいれば、副星は入っているという人がいます。
副星によって、影響の良し悪しがかわるので、その見方をお伝えします。
- 吉星の副星が多い→いい状態、楽観的な性格、我慢しない
- 凶星の副星が多い→苦労性、我慢性
命無正曜格の人は何かに没頭しやすい傾向があるとお伝えしました。
没頭するのは悪いことではなく、本人が楽しいかどうかが重要です。
吉星が多ければ、楽しく没頭する傾向にあり、凶星が多ければ、苦しいのに我慢をしてやり続けるといった傾向になります。
両方あるという方は、同じくらい影響を受けるという判断になります。
また、命宮に副星がない場合は遷移宮の副星の吉凶で判断します。
遷移宮は第一印象を表す部分でもありますが、人との出会いを見る部分でもあります。
遷移宮の副星では自分が人に与える印象と、相手からどんな影響を受けるかということが判断できます。
- 吉星の副星が多い→他人にいい影響を与える、感じの良い人との出会いも多い、他人からの影響で人生が良い方向に進みやすい。
- 凶星の副星が多い→他人に悪い影響や印象を与えがち、感じの悪い人都の出会いも多く、他人の影響で人生が悪い方向に進みやすい。
遷移宮が悪い人すべての人に言えますが、特に命無正曜格の人で遷移宮が悪い人は、他人からのアドバイスや外部からの情報をすぐに鵜呑みにすることを避けましょう。
すぐに飛びついてしまうとトラブルに巻き込まれてしまうので、間を空けて、よく考えてから判断することを心がけましょう。
隣宮の父母宮と兄弟宮の副星を見ていきます。
特に命宮と遷移宮の副星が凶星が多かった人は、吉星の多い隣宮の人物が重要になります。
- 父母宮に吉星が多い:父親、学校の先生、上司など、目上の存在が人生を良い方向に導いてくれる存在になりやすい
- 父母宮に吉星が多い:父親、学校の先生、上司など、目上の存在が人生を良い方向に導いてくれる存在になりやすい
すべての意見が優れているわけではないかもしれませんが、何かしらいい影響を与えてくれることになるので、ピンと来なくても、話を聞くようにすると良いでしょう。
凶星の多い宮の人のアドバイスは裏目に出やすいので、吉星の多い宮の人物のアドバイスを優先しましょう。
これらは命宮に主星が入ってる人にも言えますが、命無正曜格の人は人生が左右されてしまうので、誰に影響を受けるかというのを重要視することが大切です。
財帛宮と官禄宮に関しては、副星の吉凶だけではなく、主星も副星も含めた星の合計数も見ます。
- 主星があり副星も2個以上ある場合は多いとみる
- 主星がなくても副星が3つ以上ある場合は星の数が多いと判断する
- 主星が入っていても、副星が1個以下の場合は少ないとみる
- 主星がなくて副星が2個以下は少ないとみる
星の数が多い宮の影響が強くなり、副星の吉凶で影響の良し悪しを見ます。
官禄宮に星の数が多い場合
仕事の影響が大きくなるため、仕事の内容にこだわりを強く持つようになります。
「自分にとって本当に充実する仕事は何だろう」「自分に本当に向いてる仕事は何だろう」と意識するようになります。
またプライベートを犠牲にして、仕事に没頭する傾向にあります。仕事とプライベートの切り替えが下手になりやすいです。
- 吉星が多い→いい仕事に就いたり、没頭していても苦しくはありません
- 凶星が多い→なかなか適職に巡り合えません。とにかく仕事内容にこだわりが強いので転職を繰り返す傾向にあります。また、没頭して辛い状況に陥りやすい傾向にあるでしょう。
財帛宮に星の数が多い場合
お金に関することに影響を受けやすくなります。お金を稼ぐことにこだわりが強くなります。
感情や情緒に関係なく、利益だけを最優先に追求する傾向にあります。
- 吉星が多い→楽しく利益を追求できます。
- 凶星が多い→利益を求めて苦しくなったり、裏目にでやすくなります。
命無の人は信念や判断基準がない分、星の数の多い宮に思考が依存しやすくなります。そして、吉凶によって、良し悪し影響の度合いが大きく変わってきます。
吉星が多ければプラスになりますが、凶星が多い場合は悪い影響が多くなりますが、本人は気が付かない傾向にあったりします。
例えば、明らかに詐欺の投資話に引っかかったり、ギャンブルやパチンコに没頭してしまったりするかもしれません。本人はそれが好きか嫌いかに関わらず、無意識に影響を受けてしまうので、自分が誤った方向に行っていることに気が付いていません。最後はお金も無くなり、家庭もめちゃくちゃという状態になっていたなんて言うのが凶星の影響だったりするので、気を付けていても流されてしまうのです。
凶星が多い宮のことは、自分の意思で決めることを避けておきましょう。
双星の影響について
副星の双星に挟まれると、間の宮は普通より強い影響を受けます。
命無正曜の人は父母宮と兄弟宮に双子の星が入って命宮が挟まれると、単独の星より吉凶の影響を大きく受けます。
親や兄弟、身近で頻繁に合う上司や同僚に強く影響を受けるということです。
- 挟照・・・本宮が双子の吉星に挟まれると、良い影響を強く受ける
(双子の吉星:文昌&文曲、天魁&天鉞、左輔&右弼) - 挟破・・・本宮が双子の凶星に挟まれると悪い影響をもろに受ける
(双子の凶星:羊刃&陀羅、火星&鈴星、天空&地劫)
三方四正以外の宮に星が多い場合
隣宮や三方四正以外に星が多い宮の人物や物事の影響も強く出ます。
命無正曜の方は意識がその宮に持っていかれるので、こだわりが強くなったり、流されやすくなります。
星が多いか少ないかの判断は官禄宮と財帛宮のときと同じ判断です。
- 福徳宮に多い・・・趣味に没頭、早くから隠居生活
- 夫妻宮に多い・・・配偶者の影響を受ける
- 子女宮に多い・・・子供や弟子に影響を受ける
- 奴僕宮に多い・・・たまに会う知り合い、遠方の友人などに影響を受ける
- 疾厄宮に多い・・・突発的な出来事、トラブルに影響を受ける
- 田宅宮に多い・・・家庭、不動産、母親の影響を受ける
そしてその宮の吉凶によって良し悪しが変わります。吉星が多ければいい影響を受け、凶星が多ければ悪い影響を受けます。
やはり凶星が多い宮を無視しておくと、悪い影響に巻き込まれてしまうので、意識して巻き込まれないようにしていくことが大切です。
命無正曜格の人の対策
命無正曜格の人は人からでも、本からでも、何でも影響を受けてしまいます。直感を信じるということが危険なタイプです。
1、影響を受ける人、物、情報を慎重に選ぶ
星の合計数が多いかつ、吉星が多い宮の人物からアドバイスを受けるようにしましょう。
2、目的意識を持って嫌なことは断る意識を持つ
命無正曜格の人は、人から理解されないといった挫折経験が多い分、問題を一人で抱え込みがちです。
なので、伝わらなくてもよしとして開き直りましょう。自分の思ってることを伝えることに常にチャレンジしてみて下さい。
3、星の数が多い+凶星の多い宮の人物の意見は聞かない
星の数が多く、凶星も多い宮の人物からの意見やアドバイスは鵜呑みにしてはいけません。どんなにいいアドバイスだったとしても、裏目に出てしまうことがあります。
例えば、自分のやりたいことを上司に話したときに、「それは危ないからやめておきなさい」と言われて、やめたことで何十年も後悔することになった。
友人から「これからは投資信託は当たり前だよ」なんて言われて、やってみたけど、知識不足で結局大きく損してしまったなんてことになりかねません。
- 遷移宮・・・出会ったばかりの人
- 兄弟宮・・・兄弟、頻繁に合う友人・同僚
- 父母宮・・・父親、頻繁に合う身近な目上の人、上司
- 夫妻宮・・・恋人、結婚相手、配偶者
- 子女宮・・・子供、弟子、尊敬されてる部下
- 奴僕宮・・・あまり合わない友人、遠方の友人
- 副徳宮・・・祖父
- 田宅宮・・・母親
該当する人物には影響されないように強く意識しておきましょう。
4、官禄宮に星が多い+凶星が多い場合
転職を繰り返す傾向にあるので、直感で仕事を選ばないことです。
主星+吉星の多い宮の人物のアドバイスを聞くようにして、間違っても尊敬する人だから、親だからという理由でアドバイスを鵜呑みにしないようにしましょう。
隣宮(兄弟宮、父母宮)に吉星が多ければ、特に影響が強いのでその人たちに聞くのがベストです。
仕事とプライベートの切り替えが苦手なので、時間で区切るようにしてあげると良いでしょう。もし仕事が終わらなくても、時間が来たらその日は終わりにして休憩をしたり、次のことをすると苦しくなるまでやり続けるということがなくなるでしょう。
仕事選びのポイント
人生において仕事選びはとても重要です。
命無正曜格の人は自分の特徴を理解した上で仕事を選ばないと、際限なくやり続けてきつくなってしまったり、悪い方向に流されてしまいます。
- 向いてる仕事・・・長期的に没頭追求できる仕事、マイペースにできる仕事、感受性の影響を強く受ける仕事、キャラクターの濃さが生きる仕事
(職人、芸術家、研究者、作家etc…) - 向いていない仕事・・・自分で選択し決断し続ける仕事、厳しい判断と決断が問われる仕事、臨機応変さが必要な仕事、突発的な仕事
(自営業、スポーツ選手、消防士、弁護士、医師etc…)
5、財帛宮に星が多い+凶星が多い場合
この場合は損得や利益を追及しても必ずトラブルになってしまいます。どちらにせよ損をするような結果になってしまうので、意識して損得勘定を捨てましょう。
その場の雰囲気や感情を優先させる意識を持つことで、トラブルを回避できます。
6、疾厄宮に星が多い+凶星が多い場合
このタイプは苦手なことが人より多く、そして苦労するタイプです。
無理だと思ったことは極力やらないことです。頑張ったところで病気やトラブルになるので、苦手なら避けるように心がけましょう。