過去に四柱推命の三柱バージョンを学んでいたわけですが、そもそも四柱推命は時柱がなければ意味がないとのことなので、改めて四柱推命を学ぶことにしました。
誤った四柱推命が派生した歴史について軽くまとめてありますので、参考にして下さい。
改めて四柱推命とは?
四柱推命は、中国で陰陽五行説を元にして生まれた人の命運を推察する方法である。
四柱推命という呼称は、中国の原書に見ることができない。
中国では、「子平」「三命」「命学」「命理」「八字(パーツー)」などといわれている。(Wikipedia参照)
Wikipediaにあるように、四柱推命は、中国に昔からあった陰陽説、五行説を基に1000年前に徐子平が作りました。
的中率の高さから占いの帝旺と呼ばれています。王様の生まれる日を占い、お腹を切開して誕生させていたことから帝王切開と呼ばれるようになったのも四柱推命から来ていると言われています。
陰陽説
あらゆるものは陰と陽の2つの対照的な異なるもの同士の働きによって成り立っている。どちらかが良い悪いという見方ではなく、両者は助け合い、協力し合うことで成立する
(男・女、天・地、明・暗、軽・重…etc)
五行説
木・火・土・金・水の五行です。5つの性質を運行、めぐるという考え方です。そして2つの一見異なるものの中に類似性を持ったものを表します。
(木と花、太陽と火、山と大地、鉱物と宝石、海と雨)
この五行の関係は相生、相剋、比和と分かれます。
相生
相生はお互いを助け合う関係です。相手にいい影響を与えたり、強めたり、生み出したりする関係です。
]木生火・・・木は燃えて火を生み出す
火生土・・・火によって木が燃えると灰となり土に還る
土生金・・・土には鉱物が埋まっている
金生水・・・金属の表面には水滴ができる
水生木・・・水は植物を育てる
相剋
お互いに攻撃し合う関係です。相手から自分の働きを抑えられたり、自分が相手の働きを弱めたり、お互いの力を消す関係です。
木剋土・・・木は土から養分を吸い取り、木が土の気を損なう
土剋水・・・土は水をせき止め、水の気を損なう
水剋火・・・水は火を消す
火剋金・・・火は金属を溶かす
金剋木・・・どんな名木でも、斧によって簡単に切り倒される
誤った四柱推命が派生した理由
「四柱推命」という名前は日本独自のもので、中国では子平八字と呼ばれ、流派も存在しません。天干と地支の8字で占うことができます。
八字だけだと味気ないことから、日本ではオプションで、通変星や十二運星、貴人神殺といった表し方になったようです。日本に流派が沢山あるのも、通変星や十二運星、貴人神殺など判断材料がそれぞれ違うからです。
四柱推命はいつ日本に来た?
日本に四柱推命がやってきたのは、江戸時代の幕末頃です。易学者の桜田虎門がオランダ船で推命書を翻訳したところから始まりました。しかし、桜田虎門が翻訳したものは誤訳が多く、使い物にならなかったのです。
そしてその後、松本義亮という人が、中国の明の時代に書かれた淵海子平と星平会海を学び、四柱推命という名前を付けました。
日本で四柱推命を広めたのは誰?
これらの四柱推命を広めたのは阿部泰山と高木乗と言われています。日本の9割が阿部泰山の泰山流が広まっており、阿部泰山は、初期、中期、後期と分かれています。
初期は弟子がいませんが、中期に一気に泰山流が広まり、独立したお弟子さんたちが独自の流派をどんどん作っていったのです。
滴天髄が真の四柱推命と気が付いた
阿部泰山は、明の軍師・政治家であった劉基が書いた『滴天髄』という書が正しいということに気が付き「滴天髄からいっとけばよかった~」と亡くなる前に言っていたようです。
要は初期と中期に学んで広めたものは誤りだったということです。
しかし、中期のときにすでに誤った泰山流が一気に広まっており、しかも様々な流派までできてしまったので、取り返しがつかなくなってしまったようです。
日本の9割が誤った四柱推命
日本には様々な流派があって、どこで学んだらいいのか、何が正しいのか迷走してしまうのは、この泰山流の中期が原因ということがわかりました。
よくインチキ泰山流があるなんて言われていますが、きっと中期の泰山流が伝わっているだけであり、インチキというわけではなく、それらも阿部泰山が教えたものなので、例え間違っていたとしても、誰も責めることはできません。
もし正しいものを学びたいなら、中国式を学ぶか、泰山流の後期で学んだお弟子さんの系列で学ぶのが良いということになるのではないかと思います。
泰山流後期はどこで学べるのか?
ちなみに阿部泰山の最後のお弟子さんは伊藤泰延先生で、そのお弟子さんは東海林秀樹先生(@shiyouzi0209)のようです。そしてその東海林秀樹先生のお弟子さんはほしよみ堂の中島多加仁先生(@hoshiyomi_taka)とのことです。
実際のところ本当かどうかはわかりませんが、四柱推命や紫微斗数など様々な占いを学ぶことができるのは確かでしょう。
中国式と日本式の四柱推命の違い
日本の四柱推命と中国の四柱推命は異なります。日本で最近流行っている四柱推命は身強・身弱、用神・喜神・忌神を出さないで見たり、三柱推命で鑑定したりします。
日本式 | 中国式 |
---|---|
出生時刻を重視しない。 三柱でも見る 部分的に吉凶を判断する。 通変星、十二運星、貴人神殺ごとに、この星があるから良い、悪いetc… ➡正官、正財、印綬、食神は吉星 ➡偏官、傷官、偏印、劫財は凶星 ➡長生、冠帯、建禄、帝旺は吉星 ➡死、墓、絶は凶星 干合したら必ず化す 天中殺を大凶とする 大運の歳運の区切りは数種類ある | 出生時刻は必須 日干の強弱、五行のバランスなどトータルで判断 通変星、十二運星、貴人神殺で吉凶の判断をしない (吉星と呼ばれる星も凶になるし、凶星と呼ばれる星も吉になる) 干合したら条件によって化す 天中殺はついた柱の意味を弱める 大運は10年ごと |
比べると、全く違うことが分かります。
八字だけでわかることは?
四柱推命でわかることは下記の内容です。天干(上段)は表向きの部分、地支(下段)は内に秘められた部分が分かります。
- 先天的な気質や体質
- 性格や才能
- 親、兄弟、子供、配偶者との関係
- 目上、目下、社会とのかかわり方
- 結婚運、恋愛運
- 人生の方向性、価値観
- 運気の流れ
- 人生の目的
年柱が表すこと
- 目上との関係
- 祖父母、両親との関係
- 0から20歳くらいまでの初年期
- 第一印象
- 得意なこと、仕事に生かせる才能など
幼少期から成人になる辺りを表しますので、祖父母や両親、目上との関係です。
また、第一印象や元々備わっている性格や才能も表します。なぜか歌が上手い、絵が上手い、運動神経が良い、勉強ができる、社交性があるなど、意識して頑張らなくても元々備わっている部分が表れています。
仕事でも特にやりたいわけじゃないけど、無意識レベルで接客が得意であったり、営業が得意であったり、細かい技術作業が得意であったり、自分の得意分野として生きてくるでしょう。
年干
- 祖父、父親から受け取る要素
- 初年期の運勢
- 第一印象
年支
- 祖母、母親から受け取る要素
- 先天的な性質、仕事で活かせる才能
月柱が表すこと
- 家系運
- 自分の心
- 兄弟、友達、同僚
- 社会運、職場、仕事
- 20から40歳くらいまでの青年期
成人して、親から自立して仕事をバリバリ頑張っていく時期です。今までは親に依存する生き方でしたが、青年期は社会的成功を収めるために運を自分の足で切り拓いていく重要な部分です。
社会においても、プライベートにおいても、この部分が自身の主軸の要素として出てきます。
月支の蔵干の通変星を月支元命といい、主星となる部分なので、一番影響力のでる部分です。五行のエネルギーも月支は3倍でカウントします。
月干
- 青年期の運勢
- 仕事運
- 家系的なこと
精神的に満足できる仕事を表します。年支は無意識レベル、前世から得意とする部分ですが、月干は今世自分が成し遂げる仕事であり、やりがいを感じることができる仕事を表しています。
年支も月干も満たすような仕事だと、とても輝けると思います。
月支
- 自分の心
- 自分の立場
- 季節の力
日柱が表すこと
- 自分自身
- 40~60歳までの中後年期
- 配偶者、家庭運
- プライベート
- 肉体
- 価値観
日柱は自分自身を表します。皆さんも公で見せる顔と自宅とでは、見せる顔が違うと思います。日柱は家で見せる顔、プライベートの部分を表します。
また結婚して子供も独立して最後は配偶者と2人になるので、配偶者や家庭を表す部分ともなっています。
日干
- 自分自身
- 性格
- 中後年期の運勢
日干は50%が自分の性格として表れると言います。しかし、この干だから真面目、この干だから勉強家と判断するのは浅い鑑定になってしまいます。あくまで命式全体のバランスによって本当に真面目な人なのか、勉強家な人なのか全然変わってきます。
日支
- 配偶者との関係
- 自分自身の肉体
- 価値観
干支は配偶者との関係を見ることができます。40歳~60歳の間で子供たちが独立し、夫婦2人になります。肉体の相性も見ることができます。
また、様々な人生経験をしてきて後年期では価値観というものが出来上がってくる頃です。公には見せない本来の自分の価値観なども表している部分となります。
時柱が表すこと
- 子供運
- 部下
- 事業運
- 60歳以降の晩年運
男の子との関係、女の子との関係と書いていますが、実際はあまり関係ないと思います。
おわりに
今回はこちらの本を参考にいたしました。日本式と中国式の八字の違いを分かりやすく解説してくれています。
私は普通命式(内格)においては格を取ることは推奨しませんが、こちらは従格についてわかりやすく書いてあるので、お勧めです。
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